日本語レッスンを始めた「いつも駅で困ってますね」

去年は南アジア言語を習っていた。

南アジア言語レッスン、始めました
https://dokusho.nary.cc/post/2024/2024-05-20_hello-sensei-lesson-4/

南アジア言語レッスン(2回目)
https://dokusho.nary.cc/post/2024/2024-05-27_hello-sensei-lesson-5/

南アジア言語レッスン(3回目)
https://dokusho.nary.cc/post/2024/2024-06-02_south-asian-language-lesson-3/

南アジア言語レッスン(4回目)
https://dokusho.nary.cc/post/2024/2024-06-10_south-asian-language-lesson-4/

南アジア言語レッスン(5回目)
https://dokusho.nary.cc/post/2024/2024-06-17_south-asian-language-lesson-5/

南アジア言語レッスン(6回目)
https://dokusho.nary.cc/post/2024/2024-06-24_south-asian-language-lesson-6/

南アジア言語レッスン(7回目)
https://dokusho.nary.cc/post/2024/2024-07-08_south-asian-language-lesson-7/

南アジア言語レッスン(8回目)
https://dokusho.nary.cc/post/2024/2024-07-21_south-asian-language-lesson-8/

南アジア言語レッスン(9回目)
https://dokusho.nary.cc/post/2024/2024-07-25_south-asian-language-lesson-9/

南アジア言語レッスン( 10 回目)「広島のお土産です」
https://dokusho.nary.cc/post/2024/2024-08-18_south-asian-language-lesson-10/

しかし勉強は楽しかったものの、僕のメンタル的に継続が難しくなったのでしばらくレッスンを中止してもらっている。自習もしていない。

南アジア言語レッスンをやめた
https://dokusho.nary.cc/post/2024/2024-09-28e_quitting-south-asian-language-lessons/

南アジア言語レッスンをやめた2
https://dokusho.nary.cc/post/2024/2024-09-30_quitting-south-asian-language-lessons-2/

その後5ヶ月ほど経った最近、先生から連絡があった。日本語の試験があるので僕に教えてほしいという。

最初はまだ先生と会う元気はないと判断した。だから高校生の姪を紹介し、その子に日本語を教えてもらうのはどうかと聞いたら先生はそれでもいいと言う。姪のお母さんは勉強熱心なタイプなので乗り気だったし、高校生のうちから子どもを留学させるような家庭だ。ただし結局部活で忙しいのでできないという。さらにサラリーマン時代の元同僚(女性)にも聞いてみたが、彼女も忙しいからできないという。姪も元同僚も女子同士だと勉強しやすいと思ったんだけどなあ。

そういうやりとりをしているうちに、僕が教えればいいかという気になった。単に日本語を教えるだけなら準備や復習が要らないので負担も少ない。それにこれまで友だちもほとんどいなく、疎外感ばかり味わってきた僕は人に頼られるのは嬉しいことだ。先生にも僕が教えると伝えた。

南アジア言語を学んでいたときは1時間 2,000 円をレッスン料で払っていたが、日本語は英語で教えることになるので僕は英語の勉強になる。それに 20 歳近く若い大学生からお金を取るのは悪い気がする。無料でやってあげることにした。何より僕は南アジア言語を学ぶ元気はないものの、先生と会うことじたいは楽しくそれが「報酬」なのだ。

場所はいつもの大学図書館にした。先生は3時間のレッスンしてほしいなどと欲張っていたが、僕が疲れそうなので2時間にしてもらった。

2週間前が最初のレッスンだったが、先生は来ず。あとで寝坊したと連絡があった。前にも一度同じことがあった。約束時間は 11 時だ、毎朝4時に起きる僕にはこんな時間まで寝ているなんて有り得ないことだ。でも全然怒りはない。外国人の時間感覚が日本人と違うのはよくあることであり、そこに日本人感覚を持ち出すのは間違いだ。その日は 30 分ほど待って帰った(同時に WhatsApp アプリで、もう帰りますとメッセージを送った)。

なお去年イギリス人の先生に英語を習っていたとき、その先生は前日にレッスン時間のリマインドをしてくれていた。‘I’ll meet you at 11 tomorrow.’(明日 11 時に会いましょう)といった感じだ。その真似をして僕も南アジア語の先生に前日に WhatsApp アプリでリマインドしていたが効果はなかったようだ。

さてそしてきのう再度レッスンの約束をして会ってきた。彼女は 15 分遅れて来たけどね。

5ヶ月ぶりの英会話だったが、意外と問題なく話せた。毎日英単語を勉強し、英語の YouTube や海外ドラマを観て、音読をしている。英語はコンスタントにやっているからだろう。同時に先日体調不良で寝込んだときに集中して海外ドラマをイッキミしたことで、急にリスニング力がアップした気がしたことも関係しているのかも。

外国人に日本語を教えるのは初めてだ。一応学部生のころ京都で日本語教室ボランティアで少し日本語を教えたことがあったが、すぐに辞めたのでそれはカウントできないレベルだ。ただ大学・大学院で言語学を学んだことは日本語を教える上で役に立ったと思う。

彼女は教材を持ってきていなかった。テキストがあるとやりやすいんだけどなあ。「こういう場合何と言うか教えてほしい」という方法で日常会話をランダムで教えた感じ。日本語試験対策用のサイトに載っている例文を説明したりもした。

日本語を教えるウェブサイトでも、発音のローマ字表記(いわゆる transliteration)が載っていないサイトは不便らしい。僕がそれぞれ発音してそれをローマ字表記してメモしていた。

なぜか彼女がよく知りたがっている状況は駅で困ったときの表現だ。「いつも駅で困っていますね」と言って笑い合ったりした。冗談を言い合える関係は楽しい。

辞書も持っていないようだ。電子辞書を買えとは言わないが、せめて辞書アプリをスマートフォンに入れるぐらいしてほしい。

そもそも1年半日本に住んでいてもほとんど日本語ができない。ひらがなとカタカナはなんとか覚えているが漢字はまったく分からない。ほぼ話せない。外国に住んで必要に迫られているはずだからもっと勉強しようぜ。僕なんか(現在休憩中とはいえ)役にも立たない南アジア言語を勉強してるのに。

逆にだからこそ教え甲斐がある。彼女のために頑張りたいと思っている。ストレスフルな生活をしているので、普段とは違う人に会って話をすることは元気をもらえる。僕のほうが変なやる気を出している。

念のため図書館の広辞苑を持ってきていたが使うことはなかった。

初めて日本語を教えるのは結構難しい。あまり体系立った説明はできなかった気もするが、彼女は結構いろいろ学べたようなのでよかった。

いろいろ学んでお腹いっぱいになったようで、結局2時間の予定が1時間半で終了。

改めて「なぜ南アジア言語を勉強する気になったのか」と聞かれた。英語をやる人は多い。ヨーロッパ言語や近隣諸国の言語もポピュラーだ。でも普通の日本人にとってどこの国の言語かも分からないような言語を勉強しているなんてクールじゃないですか。そして僕はフリーランスなので、人と違うことをやっていることに価値があると思っている。実はこの体験を本にして出版しようとも考えている。

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