再読した。

前回のメモ:
[読書メモ]『後悔しない保育園・こども園の選び方』(普光院亜紀) – 読書ナリ
https://dokusho.nary.cc/2021/11/07/reading-notes-kokaishinai-hoikuen-kodomoenno-erabikata/

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p17
「3歳児神話」は、高度経済成長期の「専業主婦家庭」が理想のライフスタイルだった時代に広まった「3歳までは母親の手で育てるべき」という育児論を指す言葉です。

p27
その点、認可外は経営の自由度が高いので施設による違いが大きいと言えます。保育者が献身的な保育を行っているところがある一方で、保育手法が未熟なところや施設面や人員面で不十分なところもあり、格差はより大きいというのが認可外保育施設の実情です。

p40
入園事情は地域によっていろいろです。ネットでは入園事情が厳しい地域の人の体験が広がりがちですが、そこまでしなくてもよい地域も多いことを知っておきましょう。

p54
衛生的でもスキンシップのない保育はNG

p64
1歳児が親をふり返りながら離れて遊ぶのも、「安心基地」を確認する行動です。

p90
つまり、教師が一方的に子どもを指導し評価するような教育手法よりも、子どもが自分のやりたいことを認められる教育、教師やほかの子どもとのかかわりを重視する教育のほうが、社会性などの非認知能力を育むことに成功しているのではないかということです。

p110
0~1歳児クラスを高月齢・低月齢で分けて、グループの人数を減らし、月齢差を小さくしている園もあります。

p111
3歳以上児では、「縦割り保育」(異年齢保育)を取り入れている園もあります。これは、年齢別ではない、異年齢が含まれる縦割りのグループに分ける保育の方法です。

p120
相手の立場、視点に立って物事を考えるというのは、幼児にとってはとてもむずかしいことなのです。[…]一人前に話せて一見わかっているように見える子どもでも、実は理解できていないことがあって、それは当たり前のことと受け止めなくてはいけない場合があることを、私たち大人は見逃していないだろうかと自戒しました。

p149
また、調べてみると、保育園の衛生管理基準が厳しくなり、使用済みオムツを持ち帰らせる場合は個人別にフタつきバケツなどに保管しなければならず、その容器は毎日消毒が必要で、保育者の負担がふえていることもわかりました。

p157
まずは、身近なところで同じ立場の親同士でつながる場として、父母会を続けていくことは大切だと思っています。一度なくしてしまったら、もどすことはできません。

p158
不適切保育は子どもの人権にかかわる問題

p158
「しつけ」という言葉の振れ幅は広い

p161
保育園やこども園では「育ち合い」という言葉をよくつかいます。子どもは、ほかの子どもがするのを見て自分も同じようにやりたいと思ったり、周囲の反応を見て自分の行動の影響を感じたりして、自分なりに考え、試行錯誤しながら成長していきます。

pp170-171
しかし、この調査結果からは、園が体操教室を取り入れているからといって、子どもの運動能力が高くなるとは限らないということがわかります。/この研究会メンバーによる別の調査(幼稚園)では、外部の運動指導者が行う指導には、学校の体育の種目にそったものが多く、全体的に子どもの活動に対する選択の自由度が低くバリエーションも少ないことや、どの子どもにも画一的に一様の指導が行われる傾向があったことなどを指摘しています。ここから、なぜ特別な運動指導の成果が上がりにくいのかという原因を推し量ることができます。

p173
もちろん、このような「英語遊び」をときどきしたからといって、将来つかえる英語力が身につくということはありません。

p174
母語は思考につかわれる言語です。

p182
りんごが嫌いな子どもに食べさせようとしてハンバーグと一緒に口に入れたのだそうです。無理に食べさせようとすること自体が人権侵害ですが、食事リスクについて認識していなかった園の責任は大きいと言えます。