遅くなったけど、1週間前の「アガサ・クリスティを読む」第2回のメモ。

1回目参加時のレビューはこちら。

[カルチャースクール]「アガサ・クリスティを読む」第1回 | 読書ナリ
https://dokusho.nary.cc/2018/04/09/culture-school-christie1/

今回は講座中に適度に実況をしてみた。
https://plus.google.com/b/117985558014489949001/117985558014489949001/posts/Wu6DW25Vehf

参加者が 70 人いて、前回は後ろの方の席になってしまった。だから開始 50 分前に教室に行ったらさすがにその時点ではガラガラだった(それでも先客が2人いた)。

課題本は『アクロイド殺し』。今回初めて読んだけどあまりにビックリした本だ。そのレビューも書いた。

[レビュー]『アクロイド殺し』(小説 & TV ドラマ) | 読書ナリ
https://dokusho.nary.cc/2018/05/11/review-murder-of-roger-ackroyd/

今回もそれなりに役に立つ講座だった。特になるほどと思ったのが『ミステリーの矛盾を指摘するのは、あら探しじゃない』という考え。「ミステリーの矛盾を指摘するのは御法度」みたいに言う人もいるけど、逆だ。「実はこんな可能性があるんじゃないか」「実際の出来事だとしたらどうなるだろう」と、本を巡っていろいろ考えを広げてしまうことこそが本書の魅力なのだ。シャーロック・ホームズを読む際も、堂々と「ここは変じゃないかな」と言ってみよう。

ピエール・バイヤールは『バスカヴィル家の犬』への反論を本にしていたけど、本作に関してもそういう本を書いているんだね。

細かいことだけど、先生が挙げたドラマの制作会社、放送局が間違っていた。『名探偵ポワロ』は LWT 制作、ITV 放映だし、『アガサ・クリスティー ミス・マープル』は ITV 等が制作し、ITV 等で放映された。先生は『名探偵ポワロ』は BBC 放映、『アガサ・クリスティー ミス・マープル』は BBC 製作と言っていた。

後で気付いたことだが、私がなぜ『アクロイド殺し』にそれほどまで惹かれるのか、その理由が分かった。あの人が犯人かな、いやこの人かなあと、次々と容疑者が浮かんでくるけど、実はみんな無罪だと分かる。そして、ぐるりとまわって、自分に戻ってくる。この設定にハッとさせられるからだと思う。『エレメンタリー』の第1シーズン第9話「長すぎた導火線」が好きなのも同じ理由だ。ある意味、これは映画を観たりするときも同じである。映画の世界を他人事として観ていても、最後は自分のこととして考えたときに大きな感動が訪れるのだ。

さて、前回も思ったけど、このカルチャースクールは教室の入口チェックがないから、大教室の講座は簡単に忍び込めると思う。。

参考:
[読書メモ]『アクロイド殺し』 | 読書ナリ
https://dokusho.nary.cc/2018/05/14/reading-notes-murder-of-roger-ackroyd/