私は YouTube の鑑賞は、iPad の遠隔操作アプリの Jump Desktop を使うことで、Mac の Chrome ブラウザで再生する YouTube を鑑賞している。こうすることで、YouTube Premium に加入しなくても広告が表示されなくなるからだ。

[iPad] Jump Desktop で YouTube 鑑賞 – 読書ナリ
https://dokusho.nary.cc/2021/07/15/watching-youtube-with-jump-desktop/

しかし Jump Desktop には接続ができなくなる問題が起きる。アプリが画面が止まったままになり、Mac の音も聞こえなくなってしまう。原因は Mac の Jump Desktop が複数起動してしまう問題だと特定はできたが、解決はできていない。これが時々発生するのだ。

[Mac][iPad] Jump Desktop の接続がうまくいかないとき – 読書ナリ
https://dokusho.nary.cc/2021/11/01/fixing-the-jump-desktop-connection/

そこで、Jump Desktop の代わりとして、Screens という遠隔操作アプリを試してみた。

環境:macOS Catalina Version 10.15.6(英語環境)

Screens も Jump Desktop と課金の仕組みが似ている。ホストとなる Mac に Screens Connect という無料アプリをインストールし、ゲストとなる iPad に Screens for iOS をインストールする。Screens for iOS は 2440 円だ。

もし別の Mac をゲストにしたい場合、有料の Screens for Mac をインストールする。すなわち、課金はすべてゲスト側のアプリに対して行われる。なお、Screens for Mac に関しては7日間の試用期間がある。

Screens Connect – Make your computer reachable from anywhere – Edovia
https://edovia.com/en/screens-connect/

Screens for iOS – Control Any Computer Remotely from your iPhone or iPad – Edovia
https://edovia.com/en/screens-ios/

Screens for macOS – Control Any Computer Remotely from your Mac
https://edovia.com/en/screens-mac/

最初に Screens Connect を Mac にインストールすると、初回起動時に Screens ID を作成するように誘導されるので、アカウントを作成する。

あとは Screens for iOS を iPad にインストールして同じアカウントでログインすればいい。Screens Connect をインストールした Mac の名前が表示されるので接続ができる。

接続がうまくいくには Mac 側で各種設定が必要となる。特にややこしかったのが、「System Preferences>Sharing」で Remote Login と Remote Management にチェックを入れて有効化、そして Remote Management の Options で Observe と Control にチェックを入れることだ。外部のネットワークから接続するにはルーターやらも設定が必要になりそう。

Configuring macOS for Remote Access – Support – Edovia Inc.
https://help.edovia.com/hc/en-us/articles/115005375708-Configuring-macOS-for-Remote-Access#fw

苦労して遠隔操作ができるようになったが、さっそく YouTube を再生してみようとして唖然とした。音が出ないのだ。そして調べて分かったのが、Screens アプリは通常の VNC と同じプロトコールを使っており、VNC 同様音声のストリーミングができないらしい。それをもっと分かりやすく書いてほしい。これでは YouTube 鑑賞に使おうという当初の目的が果たせない。

Audio and Video – Support – Edovia Inc.
https://help.edovia.com/hc/en-us/articles/115006281447-Audio-and-Video

では執筆ツールとして使うのはどうか。私は Mac の Scrivener で書籍の執筆をしているので、Jump Desktop で Mac にアクセスして執筆することがある。これを Screens でやろうとしたら、日本語変換に問題があった。Jump Desktop は日本語変換が iPad 側で行われ、確定後に Mac に入力される。しかし、Screens は Mac 側で日本語変換が行われる。やってみると分かるが、漢字変換は手元の iPad ではなく Mac で行われると非常にやりにくい。つまり Screens は長文の執筆には向かない。

せっかく Screens for iOS を購入したのにこれでは使えない・・・。

Screens のアカウントは以下のページで削除した。

Manage Registered Computers – Screens Connect
https://screensconnect.com/en/manage.html