[読書メモ]『超悟り入門』(苫米地英人)
- 読書
- 2021/10/17 Sun 05:04
p28
であるならば、「人生の答えがわかる」「真理を得る」などといった、すがり系の「悟り」から決別し、本来の意味での「悟り」 = 開眼を目指すべきではないか、と思うのです。
p40
思考実験とは現実では起こり得ない事象、実験不可能な現象を徹底的思考によって解を導く方法論です。
p54
西洋では食事は、栄養補給という役割以外に家族や友人とのコミュニケーションを含む煩悩を満たす活動に分類されます。東洋では、声を出さず静かに縁起そのものを瞑想する活動時間につかいます。西洋式では家族や友人が重要であり、東洋式では、この世のすべての存在が重要になります。
p79
例えば「男とはなにか? 女とはなにか?」と考えるとき、すべては幻であり、仮の役割だと理解できれば「男はこうあるべきだ」「女はこうあるべきだ」とは決して考えないでしょう。
p91
つまり、「有」と「無」を包摂できる概念が最も抽象度の高い概念となるわけで、それが「空(くう)」なのです。/しかし、「有り」かつ「無い」などという概念などあるのでしょうか?/実はあります。例えば、数学上の点なんかがそうです。
p114
現代の苦しみは人間の心が作り出しているのです。人間の心=情報空間です。ということは、現代人の苦は最初から情報空間にあったのです。
p118
ところが、マインドフルネスは、従来の瞑想法とやっていることはさして変わらないのに、目的が大きく違ったのです。企業の生産性を上げるために瞑想をするというのはたぶん、これが初めてではないでしょうか? しかも、それが日本で流行しているのです。はっきり言ってこれは良い傾向とは思えません。
pp121-122
しかし、政治家の本分は国民の意見の代弁であり、国民に奉仕することです。それが「大臣を目指します」と平気で言ってしまうのは、政治家としての基本を忘れて、自分の欲望を優先させる行為ではないかと思うのです。
p132
なぜ、私たちは「欲しい」と思ってしまうのか?/この答えは、とても簡単で、「そう思うように誘導されている」からです。
p135
よって、お金の問題から自分を遠ざけるためには、まずはメディアから遠ざかる、特に最も煩悩を刺激するテレビから遠ざかることからスタートさせるのが、意外に近道なのです。
p137
実を言えば、情報空間の問題は、人為的に作られていることがかなり多いのです。特に煩悩(宗教は恐怖という煩悩を上手に使います)を使えば、情報空間の問題は簡単に作り出せる上、解決法を提供することだって苦労しません。なにしろ、先に答えありきで問題を作っているからです。
p139
情報空間の問題は人によって作られた問題。/これが現代における苦の正体だったのです。
p159
瞑想で大切なのは足を組んで座ることではありません。身体に負担がかからないように楽に座ることです。さまざまなポーズ(アーサナ)を取る、いわゆるヨガのポーズ(ハタ・ヨーガ)にしても、もともとは瞑想が長時間になっても身体に痛みが走らないよう、身体を慣らすためのものだったのです。いまはそこだけが抜き出されてヨガは健康法の一つだと思われていますが、本来は瞑想のために開発されたものでした。ですから、楽な姿勢を取ることができれば、ポーズにこだわる必要はありません。