[子育て]「カッコいい」の誤用

私はヤンキーが嫌いなので、意識的にヤンキー的なことは避けるようにしている。

しかし日本人はヤンキーが好きだ。「私はヤンキーなんか嫌いだ」と言う人も、実はヤンキー的メンタリティーを持っていたりする。

例えば「カッコいい」と言うときも、ヤンキー的センスにおけるかっこよさを言うことが多い。

うちの2歳の子どもは毎月歯科に検査に行っている。子ども専用歯科で、歯科衛生士さんも子どもの扱いには慣れているようだ。毎回同じ方が担当しているんだけど、若く可愛らしい女性で結構気に入っている。横にワイフがいるので、無関心のフリをするのが大変だ。

さて、その先生が息子が大人しく口を開けたときに、「カッコいいね〜」と言って褒めた。

それ、日本語としておかしいですよね。

「カッコいい」とは「格好いい」であり、それは格好、すなわち見た目や表面的振る舞いを褒める言葉だ。口をちゃんと開けた息子は、そういう外面的なことではなく、「頑張ったね」「しっかりしてるね」といった内面を褒めるべきである。

まあ、他人の言うことだし、チャーミングな先生に免じて許そう。

問題は、ワイフも内面を褒めるべきところで「かっこいいね」と言うことだ。この前も「ここはカッコいいと褒めるのは不適切である」と指摘したら、ワイフが不機嫌になった。

我々は格好だけの人、フリだけをすり人であふれている社会に生きている。エクスキューズを言って形だけ見せたり、中身のない会話ばかりしたり、そういうのにはウンザリなのだ。

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