[読書メモ]『「血液」の知らない世界』
p3
私たちの全身に張りめぐらされている血管網は、全長 10 万キロ。/1日に送り出される血液は8トン。
p50
自己血輸血を行う割合は、現状、輸血全体の 10% 程度です。
p31
なぜ日本では A 型が一番多いのか? なぜ国によって割合が違うのか?/残念ながら、こうした謎は、未だ解明されていません。
p35
飲み薬は胃を通過して小腸で吸収され、肝臓へ運ばれてから血流に乗るため、飲んでから効果が表れるまでに 15 ~ 30 分ぐらい時間を要します。現在は溶ける速度が違う層を重ねた、多層構造の錠剤などもあり、ある一定の濃度を長時間保つことができるようになっています。
p42
血液型がなぜ存在するかは未だわかっていません。/「輸血」は人間が必要に迫られて考えだしたシステムであり、自然界には存在しないことです。とはいえ、なぜ、ある一定の組み合わせで他人の血液を排除するようになっているかは謎に包まれています。
p56
血液の量は体重の約7~8 % 。そのうち3分の1が急速に流出してしまうと、私たちは生命の危機にさらされます。
p69
静脈を流れる血液は酸素を抱負に含んでいるので真っ赤な色をしており、酸素をわたした後の静脈を流れる血液は少し黒ずんだ色をしています。たとえば、採血のときの血液が黒ずんで見えるのは、静脈から採っているからです。
p104
血液型が発見されたのは 1901 年、20 世紀初頭のこと。
pp104-105
赤血球の表面に、A という物質(抗原)が乗っていれば A 型、B という物質(抗原)が乗っていれば B 型になります。A も B も乗っていれば AB 型、どちらもなければ O 型です。つまり、血液型を決める A、B という物質(抗原)があることがわかったのです。ABO 式血液型の発見です。
p125
間違って合わない血液型を輸血することを「不適合輸血」といいますが、それによって生命の危機にも関わる重い副作用が起きることがあります。
p133
患者さんに輸血後に感染症の症状が見られた場合、輸血された血液製剤の原料となった献血血液を遡(さかの)って調査(遡及調査)することにより、その原因の究明や感染拡大の防止につなげることが可能となるのです。