[読書メモ]『知識ゼロからのフェルメール鑑賞術』

p19
スノッブな教養のある人たちが評価する通好みの作家、という位置付けに対して、私はなんとなく苦手意識があったのです。

p22
小さく、少なく、物静か/だから現代人はフェルメールが好き?

p24
見ての通り、とても静かな雰囲気があります。

p26
大国になろうと努力し続け、大きい仕事をするのが生きがいであった日本人が、今、徐々に求め始めているのは、もう、巨大な経済市場へ苦労して足を踏み入れることではないのかもしれない。(中略)欲しているのは、もっとありふれた等身大の生活なのかもしれない。フェルメールの絵は小さく素朴だが、尊敬できる立派な芸術になり得ている。この事実を知ることで、疲弊している現代人は十分勇気づけられたのではないだろうか。

p32
寓意とは、ある物事を言葉や絵などで直接的に表すのではなく、何か別のものを示し、それに仮託して表すことをいいます。

p124
現在のような金属チューブ入りの油絵の具ができたのは、19 世紀に入ってからのことだ。

p161
フェルメールは偉大な画家だから素晴らしいのではなく、偉大でないから美しい。この逆説、それがフェルメールの魅力ではないかと思います。

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