[読書メモ]『ワクチンは怖くない』

p39
立場をつくってしまうと、自分に都合のよいデータばかり引用し、都合の悪いデータを無視したり矮小化したりするようになります。

p40
より大きな「人の健康」というアウトカムをベースに議論するのが大事です。自分の立場を可能な限り排して、「自分の立場でなくても同じように考える」べきです。

p94
日本人は毎年 100 万人程度亡くなっています。最大の死亡原因は悪性新生物、いわゆる「がん」です。

p101
患者さんのなかには「しんどいので点滴してほしい」と言われる人がいます。私は基本的にこのようなお願いはお断りしています。/どうしてかというと、私たちが患者さんに用いるこういう場合の「点滴」は、実はただの水と塩と砂糖、それに細かな混ぜモノがはいっているだけの代物だからです。

p134
そもそもインフルエンザワクチンを接種する人は健康意識が高い人だったりして、そのような人とワクチン接種をしなかった人を比べてインフルエンザの罹患(りかん)率を比べても、それがワクチンのおかげなのか、そのような健康コンシャスな生活態度のおかげなのかを区別することができません。

p177
天然痘は自然界からは撲滅されましたが、研究目的で米国とロシアに保存されています。そのため、テロリストに悪用されることが懸念されています。

p181
結核、エイズ、マラリアは患者数、死者数ともに非常に多い感染症です。逆に、有効なワクチンが開発されれば、世界的な健康増進に貢献できるでしょう。

p187
医学は「異常」を扱う学問です。よって、なにをもって「正常」とするかは重大な問題です。しかし、我われはわりと異常と正常の違いをシンプリスティックに扱いすぎているのかもしれません。

p194
国連は訴訟から免責されている

pp211-212
近年、あちこちで「選択と集中」という言葉を聞きます。しかし、私が考えるに、「選択と集中」というのは一般的には愚策です。それは他の策がすべて潰えたときの、やけくその窮余の一策であり、いわば「バクチ」です。通常、我々は何かを計画するときにリスクを分散するはずです。財産すべてをどこかの企業の株に代えたりするのは愚かな金策といえましょう。

p212
そういう[海外の]「常識」を知らないと、いつまでも日本の事情だけに固執する、ガラパゴス化が起き、それも国民の健康という国益に反する結果をもたらします。

p216
本来、定期接種に組み込むか否かは医学が決める事項です。日本では、それを政治が決定するおかしな仕組みになっています。

p224
集団の健康のために個人の健康を犠牲にしてもよい、という国家主義、国家優先主義は絶対に許容してはならないのです。国民のために国家が存在するのであり、その逆であってはならないのだから。

p226
政治家と(事実上の立法者の)官僚が示すべきはビジョンなのです。理念なのです。

ワクチンは怖くない (光文社新書) | 岩田 健太郎 |本 | 通販 | Amazon
https://amzn.to/3JBN8u8

関連するかもしれない記事:

2020 年6〜7月の 30 日チャレンジ

2020 年6~7月の 30 日チャレンジは「1日1話海外ドラマを観る」。今回は達成!

続きを読む

ディズニーランド関係の YouTube 動画まとめ

今週からの息子との関東旅行ではディズニーランドにも行く。パークチケットは買ったし、近くのリゾートホテルも予約をした。

続きを読む