[読書メモ]『予告殺人』
p26
なにも大きい家だからって、小さい家よりも掃除が大変っていうことはありませんわ。モップや何かでやれば、小さい部屋のように、何かにぶつかって困るということもないからすぐにひと掃除できてしまいます。
p29
彼は持てる知識をわれわれに惜しみなく与える。
p27
「[…]昔の人って、どうして手紙ばっかり書いていたんでしょう__いったい誰に書いていたんですの?」
「おまえは何かというと人に電話をかけるけれど、つまり昔はそのかわりに手紙を書いていたのよ」
p104
ジュリアはなかなか他人の口調を真似るのがうまい。
p115
「ええ、心配するのが好きですから、昨日は心ゆくまで愉しんだことでしょうね」
p122
彼女の上品さと冷静さはひどくイギリス的
p146
わたしはね、心理学の専門用語にはほとんどうんざりしているんだよ。近ごろじゃ何に対してもいい加減な使われ方をしているだろう。
p146
「わたしには、事件のアウトラインが全然まちがっているように思われてなりません」
p155
あっといわせる__これが、いまいった若い人たちの理想です。
p160
人間は__もっともわたしの知りえた人間のことですが__あまりにも物事を信じすぎる傾向があるようです。
p227
「信奉者。とてもいい言葉だ。ぼくの態度をみごとに象徴しているよ。礼儀正しく__少し距離をおいて__しかもどこまでも追いかけていく」
p230
世界がどんなに悲惨なものであるか、そういう良心的な本が書きたいんだよ。
p267
女のくせに、よく葉巻かパイプをくわえて、気取って歩いていたものですよ。
p270
PP(ピキュリア・ピイプルの略。教会制度を否定する宗教)
p296
「お願いだから、教え込むなんてことはやめてちょうだい、ドラ。中欧の人たちは、教え込まれるなんていうことが好きじゃないの。大きらいなの」
p390
もしあたしが撃ったら、的を外すようなことはありませんわ