[読書メモ]『詳注版シャーロック・ホームズ全集2』
- シャーロック・ホームズ , 読書
- 2018/04/25 Wed 07:25
p4
編著者ベアリング-グルード、あるいは引用されている諸家の意見に、訳者自身が疑いを抱いたり、異議を唱えたくなったケースは多いが、訳者による変更や補足や削除はない。読者各位が本書の記述や意見や解釈に、異議を唱えたり補足したりすることも、本書を読む楽しみの重要な部分を占めるであろうから、その楽しみを奪うことは許されまいと思ったからである。
p26
狭くて混雑するロンドンの街路を高速で走り抜けるには、このハンサム馬車があらゆる点から見て最適だった。
p46
何か明確な目的がないかぎり、人間はこれほど熱心に勉強したり、これほど正確な知識を身につけたりできるものではない。
p69
千の犯罪に精通していれば、千一番目の犯罪を解明できないほうが不思議だ。
p72
昼間はローソクをともして過ごし、夜間外出す。
p77
アメリカでは海兵隊は海軍に所属するが、イギリスでは陸軍に所属している。
p112
グラウラーの馭者(ぎょしゃ)は絶対に山高帽をかぶることになっていた。
p114
彼は問題のポイントを聴き手に話すのを好んだ。このことは、ホームズが「シルヴァー・ブレイズ」で、『事件の状況をはっきりさせるには、他人に話してきかせるのがいちばんだ』と述べていることからも明らかである。
p398
彼は報酬目当てに働いたのではなく、ひたすらおのれの技術への情熱ゆえに仕事をしたからであり、珍しい事件や奇怪な事件になりそうなものしか手をつけなかったからである。
p405
報酬のことならご心配無用。ぼくには仕事がすなわち報酬です。
p406
私の話をすべて神経質な女の妄想としか考えてくれないのでございます。
p412
チーターは脚の長い、おとなしい猫科の動物である。
p429
悩みを打ち明けましたら、おかげさまで気が楽になりました。
p462
いまのうちののんびりパイプでもくゆらせて、せめて2、3時間なりと、楽しい気分で過ごそうじゃないか[。]
p548
どうやらこれは、ありがたくもない社交界の招待状らしいが、あんなものはきみ、あくびに悩まされるか心にもない嘘を言わされるか、どちらかだからね[。]
p447
きみに話さなかったのは、きみは別の事件を調査中で、余計なことに邪魔されるのをいやがるだろうと思ったからだ[。]
pp575-576
「[…]すると式には、一般の参列者もいらしたわけですね?」
「そうです。教会が開いている以上、参列者を拒むわけにはいきませんから」
p597
しかし、何でもかんでもワトソンの記憶違いにするのは__特にさらに調査を少し進めた場合にワトソンの記憶に対する疑いが晴れるのなら__止めにしたいものである。
p599
ふたりの使いはこの豪華な料理を並べ終えると、この代金はすでに支払い済みで、この家に届けるように言い付かったと説明して、アラビアン・ナイトの魔法使いのようにたちまち姿を消してしまった。