[読書メモ]『かくて行動経済学は生まれり』
- 読書
- 2017/11/30 Thu 06:46
p111
エイモスは教室でたった一人、ノートを取らなかった。テスト勉強をする時期になると、エイモスはアムノンにノートを見せてくれと頼む。「彼はわたしのノートを一回読むだけで、わたしよりもよく理解していた」とアムノンは言う。「それと同じように、彼は物理学のことを何も知らないのに、道端で物理学者に出会って三十分話すだけで、物理学について、その物理学者が知らないことを話すことができた。わたしは最初、彼をきわめて底の浅い人間だと思った。つまり表面をごまかしてとりつくろっているだけなのだと。でもそれは間違いだった。ごまかしなんかじゃなかったんだ」
p112
自分の経験と勘だけで幅を利かせていた教授が多かったのも悪かった。
p253
レデルマイアーはずっと前から、自分の記憶違いを想定して、それを矯正しようとする癖があった。自分の記憶力の弱さへの不安から、どこへ行くにもメモ帳を持ち、思いついたことや問題を書きとめていた。
p297
人が意志決定を行うときは効用を最大にするのではなく、後悔を最小にしようとするのだ。
p407
ダークスーツを着た人たちの中、ダニエルはイスラエルでの葬儀のように、上着を着ていなかった。
p426
「嘘も百回繰り返せば真実になる」というナチス宣伝相ゲッベルスの名言(?)
p426
錯覚の科学とも言うべき「認知心理学」のことである。