[読書メモ]『ふしぎなイギリス』
- 読書
- 2017/10/21 Sat 09:10
p85
いつも感心させられたのは、どんなに深刻なテーマを議論していてもどこかユーモラスで、その丁々発止の論戦が熱気に満ちていることだ。
p86
笑い声と「イエー(その通りだ)」「ネー(そうじゃない)」の掛け合いが絶えない本会議場は立錐(りっすい)の余地もない。
p89
女王と首相の関係を推測する一つのリトマス試験紙は、謁見(えっけん)後に「飲み物を共にする」かどうかだという。
p110
「あなたたちが望むなら、どうぞ、引き返しなさい。女は引き返しません」/ The Lady’s Not for Turning.
p120
イギリスの首相は毎週1回、女王と会見し、内政・外交の諸問題を報告、意見を交わす義務がある。女王は政治に介入しないのが原則だが、この制度を通じて間接的に影響を与える余地は残されている。
p178
「エール・ビール」と呼ばれる伝統のビールは、熱処理されず、炭酸も加えられず、地下室の常温(11 度前後)で飲むのが一般的。
p196
イギリスは「ラジオの国」と言っても良いほど、ラジオの地位が高い。その中でもトゥデイは、政治家や官僚らが特に注目する番組だ。なぜなら、この番組に出演する政治家らの発言からニュースが生まれ、政治のアジェンダ(課題)が設定されることも多いからである。
pp220-221
イギリス生まれのインド料理の代表格が「チキンティッカ・マサラ」というカレー料理であることは疑いない。
p249
イギリスは「女王と英語と BBC の国」とも言われる。この3つはそれぞれにイギリスを代表するソフトパワーである。
p266
292 年ぶりに独自議会が復活して1年後の 2000 年7月、自治の現状と独立機運を探るため、スコットランドの首都エジンバラを訪れた。/新しい議事堂はまだ建設中で、間借り中だったが、本会議場に同時通訳システムが備わっていたのが印象的だった。スコットランドはもともとケルト人を主体とした王国であり、本来の言語はゲール語である。議会では、英語とともにゲール語も公用語とされ、そのための同時通訳システムだった。
p282
ウェールズで驚いたのは、ケルト語系のウェールズ語が思った以上に普及していることだった。
p287
フィッシュ・アンド・チップスは、フィッシュ・ウィズ・チップスではない。チップスは添え物(ウィズ)ではなく、魚と対等に近いパートナー(アンド)なのである。
p337
キリスト教とは、許しである。失敗は人間の条件の一部である。
p340
革命により、1952 年に王位をはく奪されたエジプトのファルーク国王はこんな予言を残している。/「世界の国王はそのうち5人しかいなくなるだろう。イングランドの国王と、(トランプの)スペードのキング、クラブのキング、ハートのキング、ダイヤモンドのキングである」
【誤植】
p61
誤:ここで言うルールとは
正: ここで言うルールとは