[映画]『ファーストキス　1ST KISS』（８回目）

近場の映画館での上映があと１週間で終わる。８回目の鑑賞に行ってきた。

[映画]『ファーストキス　1ST KISS』
https://dokusho.nary.cc/post/2025/2025-03-10_film-reiview-first-kiss/

[映画]『ファーストキス　1ST KISS』（２回目）
https://dokusho.nary.cc/post/2025/2025-03-16_film-reiview-first-kiss-2/

[映画]『ファーストキス　1ST KISS』（３回目）
https://dokusho.nary.cc/post/2025/2025-03-28_film-review-first-kiss-3/

[映画]『ファーストキス　1ST KISS』（４回目）
https://dokusho.nary.cc/post/2025/2025-04-12h_film-review-first-kiss-4/

[映画]『ファーストキス　1ST KISS』（５回目）
https://dokusho.nary.cc/post/2025/2025-04-16_film-review-first-kiss-5/

[映画]『ファーストキス　1ST KISS』（６回目）
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[映画]『ファーストキス　1ST KISS』（７回目）
https://dokusho.nary.cc/post/2025/2025-04-21b_film-review-first-kiss-7/

「（かき氷屋の）場所、分かりにくいかもしれないです」のセリフの直後にかき氷屋の列に並ぶシーンに切り替わる。いちいち「一緒に行きましょうか？」などというセルフは不要だ。それで十分分かるし、省略することでスマートに見える。他にも、「あれ、良くないですか？」と言った直後にロープウェイの看板を映すことで、ロープウェイのシーンに繋げるのもスマート。

本作はトウモロコシやインスタントカメラがキーアイテムになっている。一見どうでも良さそうなシーンが大事な意味を持つ。逆に冒頭は余計なシーンがある。舞台で銃を落とすシーンは全く本筋と関係ない。最初は「準備体操」なのかな。

「 “皮” のまま茹でてる。“変わ” ったの。」がダジャレだと今回気付いた。

本作を通じて松たか子のファンになった。

毎回カケルが靴下に気付くシーンで鳥肌が立つ。条件反射になっている。

キス自体ではなく肩に置く手で愛情を示すのがうまい。ソファーに位置で愛情を示すのもうまい。

カンナは何度もカケルに、自分を犠牲にして人を助けたことを責めている。「自分を犠牲にして人を助けるか？」という質問に意味はない。行為の評価はは状況が決める。状況自体が意味を決定するのであり、行為の評価や意味は後から分かることだ。

これは本作のテーマに関わることなので深掘りしよう。未来に生じた不都合（本作でいうとカケルの死）は過去の選択に問題があるわけではない。どんな選択でも未来を変えられる。後付けで原因と結果をリンクさせるのは後出しジャンケンであり、意味のないことだ。

選択とそれに伴う結果は関係ない。それは人生は複雑性に満ちているからである。A を選べば B になる、といった線形的な道を進むことなんてまずない。「医者になれば幸せになれる」「金さえあれば幸せになる」「子どもがいれば夫婦は幸せになる」などと考えるようなものだ（いずれも僕が言われてきたことや、僕の周辺の人が言ってきたことだ）。

では何が大切か。＜何を選択するのか＞ではなく、＜生き方を変え続ける＞ことに意味がある。

最近精神科のカウンセリングで、＜選択と責任＞問題を議論したので、僕的にはドンピシャのテーマだった。「自分が選んだことだろ。」と言うのはハラスメントの典型的な言い方だ。例えば「この仕事を選んだのはお前だろ。」と言ってハラスメントの口実とするようなことだ。仕事を選んだときに、ハラスメントを受けることは選んでいないんだから。ハラスメントかあると分かっていたらその仕事は選んでいないし、ハラスメントは選択の事後に発生したことである。

話を戻そう。特定のポイントで「正しい選択をしよう」と考えるのではなく、その時々でより良い生き方を選び続けることのほうが、幸せになれるということだ。悪い状況になれば軌道修正をしていけばいいだけのことだ。

このあたりは映画内でしっかりと示していない。観る人が自分で考えようということだろう。

さて、最後は愛情溢れる終わり方だ。幸せな気分で映画館を出ることができる。愛されていると知ることが一番の幸せだ。

恐竜博物館に行きたくなった。愛知だと豊橋にあるから今度息子と行きたい。ただ息子は名古屋市博物館の恐竜の骨を以前怖がったから嫌がるかも。一人で行こうかな。

豊橋市自然史博物館
https://www.toyohaku.gr.jp/sizensi/

鑑賞中ずっと大きな虫が飛んでいて、影がスクリーンに映り邪魔だった。映画館ではたまにそういうことがある。一応鑑賞後にスタッフに伝えておいた。

「セゾンの木曜日」で 1200 円で鑑賞。ファーストデイ料金の 1300 円より安くなる。TOHO シネマズはモーニング割り引きはないのね。

評価：5/5

鑑賞日：2025-05-01（木）8:30～10:45
映画館：TOHO シネマズ赤池
スクリーン：スクリーン７
料金：1200 円（オンライン予約、セゾンの木曜日）

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