[読書メモ][Kindle]『未来国家ブータン』(高野秀行)
Location: 117
辺境愛好家
Location: 131
たしかに私は辺境地での経験は豊富だが、ただの物書きだ。
Location: 224
憧れのディズニーランドに初めて来た興奮と、でもなぜか「関係者専用」の通用門からうっかり入園してしまった田舎の女子中学生みたいな後ろめたさが、私の中でせめぎ合っていた。
Location: 262
彼も英語をインドで覚えたようで、発音だけでなく、聞き手に突っ込む隙を与えない 喋り倒し方はまさにインド人スタイルだ。
Location: 423
微風に吹かれただけでぱらぱらと舞う髪をした美人で、彼女と一緒に歩いていると、男たちの視線をよく感じたものだ。
Location: 653
楽しげで、なんというか、発言や笑いに「含み」がない。外国人の私に対しても礼儀は忘れないが、とくに構えた様子もなく、自然体だ。
Location: 879
高山病は時と場合によっては命取りになる。
Location: 1,032
従来の環境問題では「緑があればいい」という単純な考え方をしていて、公園や歩道に木や花を植えればそれでよしと思われていたが、生物多様性的にはそれではダメだという。
Location: 2,428
幽霊っていうのは怖いと思うと出るんだ。
Location: 2,617
ある意味で、これ以上の反体制的活動はないかもしれない。
Location: 3,181
教育水準が上がり経済的に余裕が出てくると、人生の選択肢が増え、葛藤がはじまるらしい。自分の決断に迷い、悩み、悔いる。不幸はそこに生まれる。
Location: 3,219
私は二年前までひどい腰痛に悩まされていた。西洋医学と民間療法のクレバスに落ちてしまい、まる一年半もろくに仕事をせず治療院から治療院へと渡り歩いていた。情報も選択肢も有り余っているが自分以外の誰も決めてくれないという、日本の自由で不幸なシステムのおかげだ。
Amazon.co.jp: 未来国家ブータン (集英社文庫) eBook : 高野秀行: Kindleストア
https://amzn.to/3xVXSmA