映画館で9回観た『正欲』を初めて自宅で鑑賞した。

「(横浜に)来る?」と言った次にシーンでもう生活が始まっている。こういう映画的なビックリ演出は面白い。

自動車事故のシーンのあとホテルで、「そんなふうに思いたいわけじゃないんよね」というセリフがある(1:13:56 ごろ)。このセリフの意味がいまだに分からない。

うこんさんという人が出てくる。昔不登校だったと言っていたが、ひょっとして名前が原因なのかもしれない。映画内では触れられていないが、原作には書いてあるのかな。

去年は自宅で集中的に日本映画を観ていたことがあった。たくさん日本映画を観て分かったことは、日本映画はメジャーな海外作品のアイデアをそのまま使っていることが多いということ。海外映画のマネなのだ。「面白いな」と思った作品は、「これは海外映画の xyz の真似じゃないか」とすぐ気付いてしまう。日本人のオリジナルのアイデアがない。面白い作品で世界に真似される作品を作れていない。

でも『正欲』は別だ。非常に日本的なメンタリティーの話なので、海外では真似できないテーマだろう。ハリウッドでリメイクはかなり難しいはず。それがオリジナリティーである。

また海外映画と日本映画を観て感じるのは、日本ではずば抜けて演技のうまい俳優はまれだということ。「この人、演技がうまいな」と思うことがない。でもリアリティーのある演出はちらほら見る。演出の技量が俳優の演技の良し悪しになっている。演出あってこその俳優の演技となっている。

評価:5/5

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