[映画]『桐島、部活やめるってよ』
『正欲』関連映画として観ておいた。
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公開時に映画館で観ている。
会話がリアルすぎる。吹き出してしまう。リアリティーがあるので物語にグッと引き込まれる。
フィーチャーフォン時代の話。
同じシーンを何度もいろいろな人の視点で描いているのは、“Vantage Point” と同じだ。
高校って嫌だ。
クラスの女子と映画館で遭遇。よりによってマニアックな映画でだ。僕にとっては憧れのシチュエーションだけど、そのあと人気男子と付き合っていることが分かったときのガッカリ感には共感した。ガッカリしている描写はない(前田君は基本的に言動で自分の気持ちを表現しない)。だけど前田君はきっと彼女のことを映画館で<こっち側の人>と思ったはずなのに、じつは<あっち側の人>だと分かったのでガッカリしたんだろう。
この映画ではさらに<外の存在>がいることを描いていない。前田君も普通に恵まれている。なんだかんだで<中の人>なのだ。それを「虐げられている人」というポジションで描かれていることに僕はいらだちを覚える。さらに存在すら無視される、<存在しない存在>だっているのに。
面白い。だけど、プラスアルファがない。いろいろな人がそれぞれの悩みを抱えていることは分かった。でも、そのそれぞれのキャラクターを掘り下げていない。『正欲』ほどのインパクトはなかった。
Amazon Prime Video のレンタルで観たが、そのあとこの映画の DVD を所持していたことに気付いた。
評価:4/5
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