以下のグラフ電卓(graphing calculator)のブログ記事を読んで、関数電卓(scientific calculator)との出会いを思い出した。

Ode to the Graphing Calculator
http://lifehacker.com/ode-to-the-graphing-calculator-1795376992

高校時代、スカパー!で代ゼミの授業が受けられる「TV-NET」を見ていた。その中で化学の亀田先生の授業を受けていた。

亀田 和久 オフィシャルホームページ
http://www.kamechan.org/

亀田先生は講義中や普段の勉強で関数電卓の使用を勧めていたので、関数電卓というものを初めて知り、使い始めた。日本の学校では高校生は計算は暗算が普通なので新鮮だった(海外だと高校生が授業や試験で関数電卓を使うのは普通らしい)。それに元来のガジェット好きと相まって関数電卓を使う勉強が楽しかった。

その後予備校も代ゼミに入ったので亀田先生の授業は継続して受けていた。

関数電卓は大学生になっても、サラリーマンになっても、フリーランスとなった今でも普通に使っている。流石にサイン・コサインのような計算は使わなくなり、ほとんど和差積商程度しか計算しない。まれに使う累乗の計算は関数電卓が便利だけど、それでも関数電卓は使用頻度からしてオーバースペックだ。普通の電卓で十分。

でも高校時代からの関数電卓を使う高揚感が忘れられなくて、今でもワクワクする。今でも無駄に関数電卓を使っているのはそういうことだ。

関数電卓は通常のスペックのもので 2000 円しない。高校生でも買える値段なのがいい。(関数電卓は安いが、冒頭に触れたグラフ電卓は1万円を超える高額なものがある。)

前述の亀田先生も、関数電卓選びのコツは2行表示ができるものが良いと言っていた。2行表示ができる関数電卓は1行目に計算過程が表示されるから。打ち間違えた際に気付けるから計算間違いを防げる(そして関数電卓は入力後に修正して再計算もできる)。

日本で売られているのは CASIO やシャープばかりだ。最近は Citizen のものもあるようだが、少なくとも私が高校生時代の 20 年前は CASIO とシャープだけだった。CASIO もシャープも(Citizen も)日本のメーカー。当時から外国に憧れていた私は、外国メーカーの関数電卓が欲しくなった。大学生時代に eBay か何かでアメリカの Texas Instruments の関数電卓を買ったりした。大学の授業で、「CASIO とシャープ以外のメーカーの関数電卓を使ってる人?」と先生が学生に聞いてきたことがあったが、シャイな私はその時は手を挙げなかったと思う。

2年前にイギリス旅行に行った際に、イギリスの関数電卓がほしくなったので現地で探した。しかし CASIO のような日本の製品ばかりで驚いた。

サラリーマン時代は給与担当者だったので、関数電卓をよくよく使っていた。普段関数電卓なんて見たことがない人もいたようで、ビックリされたこともあった。「これで核ミサイルの弾道計算をするんですよ、ウッシッシ」ぐらい言えばよかった。

関数電卓ではないが、アメリカの HP から逆ポーランド記法(HP、Reverse Polish Notation)という変わった操作方法の電卓がある。以前からこれを欲しいと思っているんだけど、1万円近くするし、買っても遊びに使うだけなので、まだ購入に踏み切れていない。

最近、文房具店で電卓コーナーを覗いてみたら、関数電卓の進化に驚いた。カラー表示になったり、ますます高性能になったりしていた。スマートフォン等のモバイルデバイスでも簡単にできるだろう。でも、専用の電卓を所持することにワクワクするのである。

現在持っている関数電卓。左が Texas Instruments、右が CASIO。