現在の 30 日チャレンジが「ER を観ること」なので、最近はせっせと観ている。ただし、1日4話は無理です。他にやることがあると1日1話、せめて2話までが限界だ。とりあえず、今回の 30 日チャレンジが終わるまでは様子を見てみよう。

2019 年7〜8月の 30 日チャレンジ(未達成) – 読書ナリ
https://dokusho.nary.cc/2019/08/22/30-day-challenge-201907-08/

さて、昨日は第7シーズンの第 13 話を観た。

その中で男性の同性愛カップルが出てきて、カップルの一人が、エイズの疑いがあるかもしれないと診察を受ける。その時は陰性だったので、よかった・・・と思いきや、パートナーが現れて状況が変わる。「自分はエイズにかかりたい」と言い出すのだ。

パートナーはすでにエイズにかかっている。二人は何でも共有しているので、パートナー同様に自分もエイズにかかりたい。エイズになっても死なない人がいるので大丈夫。これが二人の愛なのだ、と。

当然それを聞いた医者は怒る。エイズは運よければ生き延びることができるが、死ぬことだってたくさんある。まだ 20 代の君はそんな愚かな選択をするなと言う。

エイズにかかっている男性のほうは “いかつい"感じで、これからエイズにかかろうとしている男性は気が弱そうなタイプ。無理やり、いかつい男の論理に飲みこまれている感じにも見える。

また、同性愛ということで、今後パートナーが簡単には見つからないと思っている。“I don’t have anybody else."(自分には他に誰もいない)なんて言っているが、医者は “You have yourself."(自分自身がいるじゃないか)と答えるが、それでも気を変えようとしない。

愛のために自分もエイズにかかる、なんてバカげたことだと思うだろう。でも、同質のことは身近に起きていることじゃないだろうか。

サラリーマン時代、私が仕事で大きめのミスをした時があった。問題は一応収束したあと、その日はいつのもように残業をしていたんだけど、私が帰ろうとすると課長がブチ切れた。「何を先に帰ろうとしてるのか」と物を投げてきた。奴の論理だと、今日は私のミスのせいで部署に迷惑を掛けたので、他の人が残業しているならお前も残れと。

こいつバカなんじゃないかと思った。他の人が残業をしているのは私のミスのせいじゃない。ミスのことと残業で他の人に合わせて残ることは、まったく別の話である。私が他の人に合わせて残業することで何が変わるのか。

要するに、自分は嫌な残業をしているので「お前も苦しめ」と言っているにすぎない。先の ER の話も、自分がエイズで苦しんでいるから、誰かを一緒に苦しませたいんだよ。

サラリーマン時代に、前職がフリーランスの放送作家の人がいた。テレビ局に出入りすることがあったそうで、テレビ局の性質上 24 時間職場は動いている。徹夜組も普通にいる。彼はテレビ局の端の方で仮眠を取っていたら、寝るんじゃねえと蹴られたという。これも愚かな話だ。自分が寝ていないからと、関係のない放送作家に当たっているのだ。放送作家が仮眠をしていることはその男とは何の関係もないのに。

日本の狂った労働環境だと端から見れば異常さが分かりやすいが、これが夫婦の話だとしたらどうだろう。「私はこんなに苦労している(だからあなたも苦しめ)」というような、(意識的にせよ無意識的にせよ)苦労の強要をすることはないだろうか。同様のことはあらゆる人間関係で起こりうる・・・。

自分だけが苦しむのが嫌だから、自分より弱い奴を巻き込ませたい。自分より弱い者の足を引っ張るんだから、よほど自己評価が低いんだろう。そう、連中は自分を奴隷だと思っている。だから、他の人も奴隷にさせたがる。

大事なのはその状況を変える生産的な方向へ変えていくことであり、そして奴隷のメンタリティーと抜け出すことだ。