[読書メモ]『子どもの心の育てかた』
p5
子どもは愛されることで、いい子になるのです。
p15
建造物の「やり直しのきく部分」は、教育でいうと大学にあたります。大学教育というのは、教育の過程の後半のほうで経験するものです。あとのほうになるほどやり直しは簡単で、人によっては2つも3つも別の大学に入り直したり、卒業したりするくらいです。
p33
本当に社会的に自立して行動できる人というのは、周囲の人との調和のなかで何かをすることができる人です。人との関係のなかで主体性をも発揮できることが自立です。そのためには人を信じ、自分を信じることが必要です。/そのためには、子どもが一番最初に出会う他者である、「親」を信じ、親との人間関係が健全なものである必要があります。/子どもは自分の希望をありのままに親に受け入れてもらうことで、「自分は価値のある者なのだ」と感じられるようになります。しかし、いつもこれはダメ、こうしなくてはいけないと言われつづけていると、自分の存在価値をとても小さな者に感じるようになってしまいます。
p35
子どもは親に反抗することもありますが、反抗とは、自分が相手にどれくらい受け入れられているのかを確認している行為であり、同時に自分が主体的な行動ができることを確認しようとする行為です。
p42
いくら親が「子どものため」と思っても、本当は「親がのぞむこと」ばかりです。
p43
我が家では、食事は子どもの好きなものを好きなだけ食べさせました。嫌いなものを食べさせようとしたことはありません。
p43
金銭でほしがるものを買い与えることは節度が大切です。物で心を満たそうとする育児は、かえって欲求不満の感情をエスカレートさせることがあるのです。
p56
その前段階で、じゅうぶんに親に愛され認められることで自分に自信をもち、相手に共感できる感性が育ちつつあることが前提です。
p59
長所は常に短所の裏返しで、短所は長所の裏返しだということです。
p69
「いい子」とは大人にとって「都合のいい子」のことです。いい子だからかわいがるのではなく、かわいがるから本当にいい子になるのです。
p83
本当の愛情というのは、ただひたすら相手の幸福を願う感情です。
p102
たしかに両親そろっていたほうが、子育ては一般的には楽かもしれません。しかし、場合によっては「離婚したほうが子どものためになる」というおケースだってあります。
p118
自主性が育つためにどうしても必要なのは、自分に自信をもつことです。
p136
人間というのは何歳になってからでも、必要なものはやり直しも学習もできると思います。
pp140-141
子どもの言うことを、じゅうぶんに聞いてください。/子どもののぞむことを、惜しみなく与えてください。/それだけで、子どもの心は育ちます。