p19
私は、夫であり父であり起業家であり、アウトドアと動物を愛し、シンガーソングライターにあこがれ、何かを自作するのが好きで、文章を書きたいという衝動にも駆られている男だった。

p25
鏡に映っていたのは、行動が伴っていない、頭でっかちな男だった。

p32
アメリカでは、過剰消費が消費文化の基盤となっている。私たちは、本当に必要はないものだけでなく、本当にほしくないものまで買いたがる。

p37
ふと思いついた、消費の束縛から解放されるための 100 個チャレンジだったが、成功させるにはプランが必要だった。ルールを決めなくてはならない。/ルールがありすぎても逆効果になるが、実際問題として重要だ。

p47
モノを 100 個に減らす準備期間で重宝したのが、チャレンジを家族に強制しない、というルールその1だ。

p50
その日、私はいい教訓を得た__「個人的に決めたことは、自分だけにとどめておく」。

p50
100 個チャレンジの本来の目的とは、消費者としての自分の姿勢を懲らしめることだった。第一、他人の行動にあれこれ言うのは好みではない。

p51
おもしろことに、強制するのをやめると、娘たちは自然と 100 個チャレンジに興味を持ちはじめた。安心して私の様子を観察するようになり、それは好奇心へと変わった。好奇心は、人格形成の土台となる。

p67
「狂気とは、同じことを繰り返し行いながら、違う結果を期待すること」というアインシュタインの言葉がある。

p102
「新しいものは買ってもいい。ただ、いつでもリストの合計を 100 個以内に収めるのが条件だ。そして、もし何かを『買いかえる』のであれば、新しいものを買う前に、古いものを捨てなくてはならない」。

p128
世界は、アドバイス好きの人間で溢れている。

p174
この1年で、私はもうモノの奴隷ではなくなっていた。

p191
次に、店の問題がある。とりあえず、多数の店舗が集まっているショッピングセンターは危険なので、避けたほうがいい。それに、長い期間モールに足を踏み入れなければ、ある不思議な感覚が得られる。私が6カ月ぶりに、妻とふたりで久しぶりにモールへ行ったときは、まるで木星にでも来た気分だった。100 個チャレンジをしなくても、ショッピングモールへ1年間行かずにおいて、それからまた行ってみてほしい。消費主義のばからしさに、改めて唖然とすることになるだろう。

p204
この取り組みがこれほどまでに人びとの共感を呼んだのは、彼が立ち向かおうとした「消費主義による重圧」を、誰もが日々の生活で感じているからでしょう。

pp206-207
あまりに過度な自己規制は、結局自分をだめにしてしまうことを、著者は知っています。