p4
少子化対策について、常に「量」で論じられていることに危惧を覚える。

p4
実際、日本や世界の文脈は大きく変わってきている。一つは知的社会化である。

p5
ロボットより働けない人間は置いてもらえなくなる。

p6
切望されて生まれてきた子どもには、愛情も教育も十分なものとなりやすく、結果的に子どもの質を上げる。

p23
女性は経済力がなくても結婚できるというのが、よくも悪くも結婚の実態である。

p36
子どもは社会全体で育てるという考え方から、公教育が充実しているフィンランド

p38
人口が減って経済が縮小し、国力が落ちるというが、現在の国際ランキングを見る限り、スイスやフィンランドなど世界で労働生産性が高く国際競争力 のある国々は、どこも小国である。

p49
時代のニーズは確実に、サービスや肉体労働から、知識の必要な労働力へと移行している

p52
とにかく人間を量産することで国家存亡の危機を乗り越えようとする考え方では、生まれてくる子どもたちにとっても迷惑な話しだ。

p53
[フィンランドでは]子どもの教育レベルを上げるのは、社会の責任という考え方なので、日本のような、パーソナルな問題や家庭の問題は、ほとんど 関係がない。

p63
それなのに、若者が減ることを半ば反射的に悲観してしまうのは、おそらく「人口分布図はピラミッド型が理想」という思い込みがあるからだ。

p64
元気な高齢者が増えることで、新たな価値観が生まれ、そこからまた新たな文化も生まれてくる。少子化で若い人が減ってしまうと、社会が活性化しな いとか、新しい発想が生まれてこないというのは、まったくのまやかし、嘘っぱちなのである。

p87
日本ではルックスだけがとりえといったタレントのほうがいまだに人気が高く、テレビ番組は脳天気なバラエティ番組ばかりである。無教養をさらけ出 して笑いを取るような、バカを売り物にするタレントも多い。

p87
骨抜き国家へのカウントダウンは刻一刻と刻まれているのである。

p100
子どもに教えるべきは、道徳よりもむしろ法律である。

p106
現在、税金は、小学生一人あたり年間で約100万円使われているといわれている。

p113
少なくとも、最低限レベルの学力を身につけないまま学校を卒業する生徒を根絶すべきなのである。

p115
実際は、日本人としての通常の英作文能力や英文和訳などの実務英語能力を見るには、アメリカの業者が作成したTOEFLやTOEICよりは、英検のほうがはるかにすぐれているとされている。今の日本人は、外国のスタンダードを盲信してしまうきらいがある。

p150
アメリカという国は、実に国益に忠実な国で、自国で興っている産業に対しては過剰とも思えるほど防衛反応が働く。

p155
学ぶ動機が、極めて教養志向型である。

p160
そのころの日本は、まだ多少貧しさも残っていたから、「しっかり勉強しないと大変だ」という言葉には、非常にリアリティがあった。