[読書メモ]『真説・国防論』
p15
戦争は独裁者が起こすのではありません。正確な情報から目を背け、都合のよい風説だけを盲信する国民感情によって引き起こされるのです。
p85
沖縄にはアメリカ本土外では最大のアメリカ軍基地があり、世界最強の第7艦隊が駐留している。
p133
国防という観点から考えると、費用対効果は低く、それでも導入しないと安心して眠れない気がするという、きわめて厄介な防衛技術がミサイル防衛なのです。
p139
ミサイル防衛は、サイバー防衛と同じく、常に攻撃側が圧倒的に有利なのです。
p141
この MOAB の投下実験の動画もアップされていますが、広範囲の衝撃によってキノコ雲が生じるほどの絶大な威力を誇ります。つまり、抑止力としては核兵器に肩を並べるほどの通常兵器がすでに存在しているのです。
pp143-144
相手国の国力を根こそぎ奪うような戦争は、国際世論の猛反発を呼ぶのはもちろん、自国の消耗、占領後の経済的な恩恵の消失など、勝ったとしても未来のない無益な戦争です。
p170
ロッキード・マーチンのようなアメリカの軍需産業から、アメリカ国内よりはるかに高い調達価格で兵器を買っている現状は、まさに国民の税金で戦争産業を潤しているようなものです。その資金は、新たな戦争を生み出すことに使われるでしょう。
p197
日本独自の OS を開発して、コアテクノロジーをブラックボックス化すれば、外部からの攻撃手段を封じることが可能となります。
p212
テロリストの仕掛けてくる攻撃は、正規軍と遜色ない、民間人がターゲットになるという意味ではむしろそれ以上に危険なものです。
p249
究極の国防プラン__それは「哲学輸出国」となることです。戦争とは、地震や台風のように自然発生的に起こるものではありません。それが人間の煩悩が生み出す行為である以上、煩悩に働きかける哲学こそが最大の特効薬となるのが道理です。