[読書メモ][Kindle]『ぼくたちの英語』
- 読書
- 2017/12/21 Thu 06:52
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教師が楽しさを伝えれば、生徒の英語観はずっとよくなる。
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それが楽しい生徒がいる反面、大人になりかけの未成年をしらけさせることもある。
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良心的な教師は、わからない英語を聞かされる生徒がかわいそうに思える。
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だいたい、英語学習って面倒なのだ。
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国語か英語かという、二者択一になってしまうのはなぜだろう。
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イヤなことは無視すればいい。
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最近、うちの生徒が『まぎらわしい』じゃなくて『まぎわらしい』っていっていて、指摘しても気づかないんですよ。
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あっ、それってメタテーゼだ。音転換現象で、とくにlやrといった流音があると『らわ』が『わら』のようになってしまう。
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Pくんはいつも手帳とペンを持ち歩いている。わたしたちの間で「Pメモ」と呼ばれるこの手帳は、Pくんが専任教員になることが決まったお祝いに、わたしが贈ったものだ。
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アルコールが入っていても、勉強を忘れない態度がすばらしい。
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ただし、声の小さい生徒は、英語の発音に限らず、日本語でもやっぱり小声であることが多い。だとすれば、これは英語の問題ではないのかも。
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どうして「なんとかなるか」といえば、そういうときの方法はセンスだからである。タイヘンはタイヘンだけど、不可能じゃない。不可能に見えることを可能にするのは、この場合センスに他ならない。
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隅々まで詳細に読み込むのではない。はじめから意気込みすぎると失敗する。まずは開くだけでよしとしよう。紙面に空気を通す感じ。気をつけないと、それすら面倒になってくる。
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新聞に投書するヤツなど、少しズレていると思ってちょうどいい。
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本来、時間のない人に語学は無理である。語学というのは、ヒマの集大成みたいなもので、湯水のように有り余る時間から結晶のような輝きがほんの少しだけ生まれる。
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プロにとって大切なのは、何を調べればよいのかが、頭に浮かぶかどうかということである。
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これは大切なことである。ある一冊を決めて、それを徹底的に読みこなす。その本だったら、どこに何が書いてあるかだいたい見当がつく。そのくらいになったら一人前だ。
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「一冊を徹底的に」という方法は、受験勉強などで奨励されるが、実はプロ向きの勉強方法である。つまり、こういう高度な芸当はプロを目指している人にしかできない。
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プロには自分の「図書館」が不可欠である。関係のありそうな文献資料はなるべく買い集める。ときにはつまらない本を買ってしまうこともあるだろうが、それも勉強の内。そのうちだんだんと整理されていって、最後には自分専用の趣味のいい蔵書ができる。そうなってやっと、プロとしての「道具」が揃う。まずは十年かけて、本を追い求めてほしい。
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言語学では「社会方言」、つまり階級や職業などの社会集団ごとの言語の違いのことも、方言に含めている。
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文字が読めるようになりたい、音がわかるようになりたいって、外国語学習モチベーションの基本だよ。
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勉強するといっても、ペラペラ話せることを目指すのではない。まず必要なのは、それぞれの言語の特徴を掴むことである。
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必要なのは、体系的な知識である。細かいウンチクをいくら集めても無意味で、全体を把握していなければ、知識は活かせない。
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クイズにうまく答えられない理由の大半は、聴いていないことにある。とにかく問題を聴いていない。何を訊ねられているかわかっていないのだ。
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これって、テスト主義の悪弊が反映しているみたいに見える。
当てずっぽうで答えるのは、マークシート方式のテストに慣らされてきたから。
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世の中、何がキッカケになるかわからない。どんな一言が生徒の心に響くのか、予測がつきにくいのだ。だからこそ、教師は発言に気をつけなければならない。
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教師自身にはそのつもりがなくても、多感な生徒には大きな影響を与える可能性が常にあるのだ。だからこそ、不用意な発言は控えてもらいたい。
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教師は教えすぎてはいけないのである。生徒が興味を持つ前に、あらかじめ用意してしまったら、おもしろくもなんともない。親切でやっているようで、実は相手を台無しにしている。
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ときには答えを引き延ばすことも、有効なテクニックだ。
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教師は手品師である。そこには当然、種も仕掛けもある。上手に見せれば、相手は喜ぶ。素直な生徒は、すっかり騙されてしまう。しかも騙されても楽しいことが大切で、これがまた手品と同じなのである。