[読書メモ]『マイケル・ジャクソンの思想』
p4
マイケル・ジャクソンは、ベートーヴェンに匹敵する作曲家であり、リストに匹敵する演奏家であり、ゴッホに匹敵する画家であり、キング牧師に匹敵する非暴力活動家であり、マザー・テレサに匹敵する慈善活動家であり、スティーヴ・ジョブズに匹敵する起業家であり、その上、最も優れた思想家であったのである。
p26
少しでも評価され、少しでも力を得ようとして、所得を増やし、階層を駆け上がるために走り回る。それでも不安は決して消えることはない。なぜなら不安そのものを糧として生きているからである。不安がなくなれば、生きていけないようになっているのだ。
p28
人間は、自分自身の地平を、自分自身の感覚に従って生きるときにはじめて、平安を得ることができる。
p31
真の意味での「エンターテイナー」とは、このメッセージの隠蔽工作を実現できる人である。[…]こういった隠蔽工作によってはじめて、意識レベルでの受け取り拒否の機構をすり抜けて、メッセージを潜在意識のレベルへと届けることが可能になる。
p101
「子供から子供時代が奪われていることが、あらゆる問題の根源だ」というのが、マイケル・ジャクソンの思想の根幹である。
p112
人から嫌がらせを受けて、「それは仕方のないことだった」と誤魔化していると、自分の嫌だという感情の理由がわからなくなってしまうからである。
p149
自分が持て余している「ほんとうは必要ではないもの」を、「ほんとうに必要な物を欠いている人」に与える、という行為によって、何が本当に必要なのかが、自分自身に明らかになる。その気づきによって、「自分自身の心を譲り渡さねば、必要なものは手に入らない」という思い込みが、単なる思い込みであることが分かる。かくして、与えるという行為によって、正しい生活へと自分自身を導くことが可能になる。
p159
人が不安や恐怖から逃れる方法は何か。それは成長することである。/人間の目標はただ一つ、生きることである。
p160
成長とは、対応できる範囲の拡大だからである。
p162
自分の不安の根源がこういうところにある、と認識するだけで、ずいぶん楽になるものである。
p164
自らの成長する意志と、成長しているという実感とを、愛を通じて見いだすことができれば、世界は美しく輝く。
p185
学問の喜びとはなにか。それは自分が知りたいことを知ることである。それ以外に何もない。
p210
自分の中に無いと思っていた智恵と心と勇気とが、それぞれにそもそも備わっているのにもかかわらず、自らに見えていないだけなのである。このように、自分自身の力を、自分自身の目から見えないことを「盲点」と私は呼んでいる。それは魂についた傷によって発生する、と考えられる。
p218
自らの死と復活を予言するのもまた、救世主にふさわしい振舞いである。