[イギリス旅行][映画] “Blade Runner 2049”
映画館好きとしては、海外旅行に行っても映画館に行きたい。去年の新婚旅行でも、ワイフをホテルに残して BFI というイギリスで一番大きい IMAX シアターに行ったりした。
今回のイギリス旅行はツアーということもあり、映画館に行けないかもしれないと心配していた。旅行1週間前に宿泊するホテルが知らされて、1晩だけ泊まるリバプールだけが唯一映画館に近くて行けそうだ(その他のホテルはへんぴな場所にあるので無理)。ということで、リバプールで映画館に行くことにした。なお、家族はホテルに帰り、一人で観に行った。
行くことにしたのは ODEON Liverpool ONE という、Liverpool ONE というショッピングモール内にある映画館だ。この映画館には IMAX シアターが入っている。もちろん IMAX が観たい。
ショッピングモール Liverpool ONE は、映画の始まる夜9時には飲食店以外ほとんど閉店していた。
ODEON Liverpool ONE の入口。真ん前にある紫に光る箱のようなものはエレベーターだ。
以下の映画館の公式サイトはイギリス以外からのアクセス制限が掛かっているようだ(時間帯による?)。日本からは VPN を利用してアクセスする必要がある。上映作品の一覧を見て、日本でまだ公開されていない “Blade Runner 2049” を観ることにした。イギリスでも公開されたばかりの作品だ。
ODEON Liverpool ONE – IMAX Cinema – View Listings and Book IMAX Tickets Now!
http://www.odeon.co.uk/cinemas/liverpool_one/171/
Blade Runner 2049 (2017) – IMDb
http://www.imdb.com/title/tt1856101/
去年イギリスの BFI IMAX に行った際は、最初カウンターでチケットを買おうとしたらすでに完売していた。すでに公開から1月ほど経っていた “Star Wars: The Force Awakens” で、平日の夜なのに、である。まあ、ロンドンという大都会だからねえ。改めて別の日に行ってなんとかチケットを買うことができた。
今回はリバプールなのでロンドンほど混まないとは思ったけれど、念のためオンラインで予約しておくことにした。日本からも予約することができるが、現地で iPad を使って予約した。予約は普段日本でオンライン予約しているなら簡単なはずである。ピンポイント座席指定ができるし、クレジットカードを使って決済する。オンライン予約の手数料として 75 ペンス掛かる(100 円程度)。予約完了後に E メールが届く。IMAX 3D で 18.75 ポンド(約 2800 円)。
ショッピングモールの Liverpool ONE で映画館の入口を見つけるのは大変だった。はっきりとした案内もないし・・・。映画館とは別の建物の3階から入る、というトリッキーな入口だった。
ロビーに入るとチケットの発券機がある。発券は簡単だ。購入時に使用したクレジットカードを挿入するだけでチケットが出てくる。
入場開始の案内は出ないようだった。ひょっとしたらスタッフが言っていたのかもしれない。なんとなく、上映開始 20 分ほど前にもぎりに行ったら入れてもらえた。その際、スタッフが手で3ミリほどでチケットに切り込みを入れる。微妙な目印!
チケットにほんのちょっと切り込みが入れられているのがお分かりだろうか。
“Blade Runner 2049” は IMAX 3D での上映だ。でも、もぎりの際に 3D メガネをもらえなかった。ひょっとしてスクリーン入口でもらえるのかも、と思ってスクリーンのある階へエスカレーターで行ったら、入口のモニターに “PLEASE WAIT IN FOYER”(ロビーでお待ちください)と書かれている。
入口の情報モニター。これは別スクリーンだが。分かりやすくていいね。
スクリーン入口で待っていると、入場可能時間になった(モニターに入場開始と表示された)。でも、入口にスタッフがいない。3D メガネはどこで受け取れるんだろう。
ちょうど近くにいた掃除の女性スタッフにメガネをまだもらっていないと言うと、一緒に下の階まで取りに行ってくれた(アジア人っぽい人だったから、同じアジア人として優しくしてくれたのかも)。おそらく、早く入りすぎたから(といっても上映開始 20 分前だぞ)、まだ 3D メガネを配布する時間じゃなかったんだろう。スタッフがちゃんとチケットを見ていないのも問題だけど。
IMAX スクリーンが入っているのは Screen 12。場内に入ると、座席位置を案内するるスタッフがいたりした。これは新しい。
IMAX はスクリーンサイズは 9.76×17.99m。まあそこまで大きくない普通の大きさの IMAX だ。でも、ちゃんと公式サイトにサイズを載せているのはエラい。日本の映画館はほとんど IMAX のスクリーンサイズを公式発表していないから。
そんなことより、失敗しました。予約した席が前すぎた。後で気付いたことだが、オンライン予約のピンポイント座席指定の画面でスクリーン位置が上だと勘違いしていたようだ。だって、日本だと上がスクリーンじゃないですか。イギリスのこの映画館だと、予約画面の下がスクリーンなのだ。そんなわけで、後ろから4列目を予約したつもりが、前から4列目を予約してしまった。そのせいで首が疲れました。今から思えば、勝手に移動してしまえばよかったんだけど、3D メガネのことがあって、そこまでする元気がなくなていた。
図のオレンジの位置が私の位置。後ろから4列目に見えるでしょ。でもちゃんと下側に Screen と書かれている・・・。
肝心の映画はと言うと・・・、半分ぐらい寝ちゃいました><
去年の海外旅行の際も寝ている。やはり、旅行で疲れた日の夜に映画を観ても寝るだけである。一番いいのは観光なんてせずに、昼間から映画を観ることなんだよなあ。
本作にも寝てしまう理由がある。妙にモワモワしている音楽が続くから。そして長い。163 分もある。まあ、私は「寝るのも映画館体験」だと思っているので、寝たら寝たでいいと思うんだけど(行けただけでもよかった)。
寝ていてほとんど内容が頭に入っていないながらも、少し思ったことは、たとえバーチャルな存在であっても理想の女の子がいるのはいいと私は思う。まあ、今の時代何がリアルで何がバーチャルかの区別がどんどんなくなっている世界に生きているし。
また、物語の世界観的に、深夜に外国で観るにはちょっとこわい映画だったなあ。観終わった後真夜中にホテルに戻るのが憂鬱だった。
IMAX で観たので、最初の IMAX カウントダウンが Blade Runner 風でかっこよかった。
海外の映画館でよくあるように、エンドロールですぐ場内が明るくなった。エンドロールが終わって場内に残っていたのは私だけだった。ロンドンの映画館では最後まで残っている人が結構いたんだけど、リバプールは田舎なのかな。
出口には 3D メガネの回収ボックスが置いてあったが、持ち帰り可能な 3D メガネなので私は記念にもらって帰った。とはいっても、日本の IMAX 3D と全く同じメガネである。
ODEON Liverpool ONEは 18 スクリーンもある巨大シネコンだが、一番小さいスクリーンは 20 席しかない。日本でスクリーン数が最も多いのがユナイテッド・シネマ豊橋 18 の 18 スクリーンだが、どれも普通に大きいスクリーンだ。シネコンであえて小さめの部屋で上映するというのも面白い。
IMAX 以外にもこの映画館には D-BOX 上映もやっている。あの振動する座席のやつね。
“Limitless”(「無制限」という意味)という、月 17.99 ポンドで映画が見放題のサービスもいいなあ。2700 円程度だから安い。
“The Gallery” というプレミアムサービスもうらやましい。特別なバーに入れたり、ポップコーン、スナック、ドリンクが食べ放題・飲み放題。大きめのシートに座れる。一部映画のみで 18 歳以上が加入できる。貧乏人をターゲットとして、チケットの値下げで客を釣ろうとする日本の映画館では無理だろう。
ODEON Cinemas – The Gallery – Our VIP Movie Experience
http://www.odeon.co.uk/the-gallery/
また、“Screen Unseen” なるものがある。これは観客に上映作品を非公開にし、当日上映が始まらないと何を観るかが分からない、という企画だ。楽しい!
Screen Unseen
http://www.odeon.co.uk/screenunseen/
このように、「面白い仕掛け」がたくさんあるのがイギリスの映画館だ。安直な値下げ合戦で客を引こうとするのではなく、いろいろアイデアを出して面白くしようという心掛けが素晴らしいではないか。
料金一覧表があった。日本と違って、混雑時(Peak)とそれ以外(Off peak)で料金が分かれているのが面白い。もちろん前者が割高だ。
映画の評価:3/5
写真一覧はこちら。
https://www.flickr.com/photos/153859077@N03/albums/72157688243374094