海外旅行で悩ましいのはお金の管理である。

私はできるだけクレジットカードで支払いを済ませたい。慣れない外国の通貨で支払うのは、レジでもたつくし、ストレスだ。お釣りでもらう小銭がどんどん増えて重くなっていくのもイヤだ。余ったお金を日本円に戻せば、また手数料が掛かる。

そういうわけで、去年イギリス旅行に行った際は、あらかじめ両替してポンドを用意しておいたものの、支払いのほとんどをクレジットカードで済ませたので、ポンドがかなり余った。今回の旅行ではそのポンドをそのまま持って行くことができた。

クレジットカードを新しく持つ際は、海外旅行の保険などが含まれているものがいいだろう。カードによっては保険の適用に、そのカードでの現地の決済が必要だったりするが、いずれにせよクレジットカード以外に保険を別途加入しなくてもいいのは楽だ。

もう一つ、クレジットカードを使う利点としては、現金は盗難に遭ったり落としたりすれば、まず戻ってこないけど、カードなら利用をストップすれば被害を最小限にできる。

イギリスの場合、クレジットカードがたいていどこでも使える。田舎のおばあさんが経営している小さなお土産屋さんだろうと、使えてしまう。駅の券売機も、自動販売機も、クレジットカードが使える。今回の旅行でたった一回だけクレジットカードが使えないときがあった。2ポンド以下の少額の決済ではクレジットカードができないと言われて、その時は現金で支払った。通常少額の決済でも使えるので、それは例外である。その点、日本はクレジットカードが使えない店が多い。日本でも私は現金は極力使いたくない。

今回クレジットカードで支払う際に、「ポンドで支払うか、円で支払うか」と聞かれたことがあった。今までそういうことを聞かれたことがなかった。調べたところ、現地通貨(この場合はポンド)で支払う方が手数料的に得になるのが普通らしい。お店で現地通貨で支払うと、円換算はお店ではなく、クレジットカード会社が行うことになる。変換(conversion)がどうのこうのと言われたら、現地通貨で支払おう。イギリスでは “I’ll pay in British pounds."(イギリスポンドで支払います。)のように言えばいい。なお、海外では分割払いというのはできない。

Paying by card overseas and offered a currency choice: this is what you should ALWAYS do
http://www.telegraph.co.uk/money/consumer-affairs/paying-card-overseas-offered-currency-choice-should-always-do/

とはいっても、現金は多少持っておく必要がある。ちょっとした支払いや、カードが使えないときもたまにあるからね。今回は、前回の旅行の現金の余りがあったが、追加の現金を持って行くべきか迷った。通常なら両替をするが、今回は別の方法に挑戦してみることにした。ソニー銀行の外貨預金を使う方法である。

Sony Bank WALLET(Visaデビットカード)|MONEYKit – ソニー銀行
http://moneykit.net/visitor/sbw/

私はソニー銀行の口座を持っているんだけど、Sony Bank WALLET というデビットカードに申し込み、外貨普通預金口座を開設すれば、現地の ATM でその外貨普通預金口座に入れたお金を引き出すことができるようになるのだ。これは空港等でポンドに両替したり、クレジットカードで現地でキャッシングするよりも手数料が安くなるのだ。ソニー銀行の外貨普通預金口座は 10 万円分の外貨の入金からスタートできる。旅行前に予めポンドで口座を開設しておいた。

ただ、今回の旅行ではそのお金は使う必要がなかった。手持ちのポンドで足りたし、結局クレジットカードで支払っていたからね。今思えば、一回ぐらいキャッシングを試してみればよかったかな。

実は今回のイギリス旅行で最も問題となったのが、現在イギリスが紙幣・硬貨が切り替え時期であったということ。すなわち、古いお金が新しいお金に切り替わっている時期なのだ。古い5ポンド札はすでに使えないし、1ポンド硬貨については今回の旅行中に(!)利用期限が終了した。使えないお金はイングランド銀行まで行って交換してもらわなければいけない。

The New 12-sided £1 Coin
http://www.royalmint.com/newonepoundcoin

The New Fiver – Bank of England
https://www.thenewfiver.co.uk/

New £1 coin, £10 and £20 note release dates and more questions answered – Bristol Post
http://www.bristolpost.co.uk/news/uk-world-news/new-1-coin-10-20-12377

手持ちのお金を調べてみると、古い5ポンド札がある! 古い1ポンド硬貨も便利だからとたくさん持っている。旅行中、古い5ポンド札で試しに支払いを試みてみたが、やっぱり「使えない」と断られた(当たり前だ)。1ポンド硬貨も慌てて使い果たした。使えなくなった5ポンド札は・・・750 円程度なので「自宅博物館」で保管することにした(1ポンド硬貨も記念に少し保管)。10 ポンド紙幣や 20 ポンド紙幣も近々使えなくなると聞き、これを機に手持ちのポンドは旅行中できるだけ使い果たしたのであった。

新しい紙幣はプラスチック製でしわになりにくい。洗濯機で洗濯してしまっても大丈夫なのが売りらしい。一部透明になっていたり、チャーチルやジェーン・オースティンが描かれていて、なかなかセンスがいいお金だ。1ポンド硬貨も 12 角形で、ツートンカラーになった。

茶色い1ペンスや2ペンス硬貨は、正直持っていてもほとんど役に立たない。日本円で1、2円程度である。支払いには不便すぎる。だから、入場料が無料の博物館や教会などに設置してある寄付のボックスにどんどん入れておいた。