「バベルの塔」展で大阪に行ったときに、一人で行動できるチャンスがあった。時間がたっぷりあったので、急遽映画に行くことにした。観たのは、今月の映画の会の課題作なので観ようと思っていた『スパイダーマン:ホームカミング』だ。

映画『スパイダーマン:ホームカミング』 | オフィシャルサイト | ソニー・ピクチャーズ
http://www.spiderman-movie.jp/

私は『スパイダーマン』シリーズの大ファンだ。当然全作観ているし、『スパイダーマン2』に関してはイギリス留学中に現地で観たという思い出もある。トビー・マグワイア版が好きだったので、アンドリュー・ガーフィールド版の発表にがっくりしていたけど、実際に観てみるとそっちも大好きになった。エマ・ストーンも一番好きな女優だしね。

そういうスタンスで今回観た最新作は・・・「むむむ!?」という感じかなあ。なんだかパッとしない。いいところもあることはあるんだけど、全体としてイマイチなんだよなあ。

まず冒頭からチャラい感じが好きになれない。ふざけすぎで白けてしまう。学校での立ち位置も全然「キモくない」ので、キャラクター設定に説得力がない。結局最後まで感情移入できず、主人公を好きになれなかった。

ヒロインの女の子もそこまで魅力的に見えないんだよなあ。あまりかわいくない。まあ、トビー・マグワイア版のヒロインも私的には全然かわいくなかったけどさ。

エレベーターのシーンも状況のヤバさが伝わってこなかった。

最後も彼はアベンジャーズに入れるほどの功績をしただろうか。アイアンマンに連絡ができなかったとはいえ、やはり最後の最後まで勝手な行動をしただけに見えた。

そして最大の違和感は結局彼は自分のためにしか行動していないこと。『スパイダーマン』シリーズの根幹は、「ヒーローとしての責任」について主人公が葛藤することなんだよ。本作はその部分が完全に抜け落ちている。ただアベンジャーズに入りたいだけの主人公だからねえ。

でも、いいところもあった。ピーターが女の子をホームカミングに誘うシーンが、一番のドキドキシーンだった。スパイダーマンではなくピーターとして素の自分で頑張っていたからね。こういう素朴なシーンが私はキュンとしてしまう。

そして、女の子のお父さんが実は○○○が一番ビックリした(よく考えると過去作も同じようなことはあったけど)。このあたりで急に面白くなってきた。

マイケル・キートンの鳥風のコスチュームは『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』のオマージュなのだろうか。実は『バードマン』はまだ観ていないので、また観てみよう。

それと、「スパイダーマンじゃなくなったら自分には何も残らない」と言っていたピーターに言ってやりたいのは、頭がいいのが君の一番の才能だよ! 頭の良さを活かせば、アベンジャーズに入るどころではない、もっといろいろなことができるようになるんだから。

スーツなしで闘うシーンもよかった。だって、特に今回のスーツなんて万能すぎて、何でもありになってしまう。あのスーツではピーター・パーカー自身の意味がなくなってしまう。

最後のほうでやっと気付いたけど、アイアンマンのアシスタント役のあのおじさんはジョン・ファヴローね!

そうはいっても、観終わった全体的な感想はモヤっとした感じ。過去作の復習をした上で、もう一回観に行こうかな。

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冒頭の IMAX カウントダウンがスパイダーマン風になっていた。

エンドロールで帰る人が多かったような。大阪ってそうなのかな。

最後の字幕翻訳者の表示が右縦字幕だった。画面上の表示との被りを避けるためだと思われる。

今回行ったTOHOシネマズなんばの IMAX は去年できたばかりで、初めて行った。ちょっと小さい気がしたなあ。

IMAX 3D メガネが今までと違うような気がするけど、気のせいかな。

評価:3/5

鑑賞日:2017-8-16(月)14:35~17:00
映画館:TOHOシネマズなんば
スクリーン:本館スクリーン2
料金:2700円
字幕版(字幕:林完治)
コンセッション:ピーチジュレ・ソーダ(480 円)