p8
歯1本の価値は 100 万円という説があり、人間の歯は親知らずも入れると全部で 32 本ありますから、総額でざっと 3200 万円となるわけです。

p20
アメリカでは上位 1% の富裕層の平均寿命が、下位 1% の貧困層より 10 年以上長いという結果が出ています。

p21
男性の場合、所得 200 万円未満では肥満者の割合が 38.8% 、600 万円以上の人は 25.6% です。

p22
アメリカでは低所得者は肥満が多いといわれてきましたが、日本でも同じ現象が起きているということです。

p25
歯は外から見える器官なのですから、海外のエリート層は相手の歯を見て、一瞬でその人のバックグラウンドを判断することもあるわけです。

p132
デンタルリテラシー

p167
実は、口の中というのは、病気や怪我にとても強い組織です。歯の表面のエナメル質は、強度でいうと鉄以上に硬い。また、口の中の歯肉や粘膜は硬い食べ物で傷がついても、みるみる治っていきます。/たとえば、親知らずを抜いたときには、直径1センチメートルの骨が見えるほどの大きな穴が開きますが、数日で出血は止まり、2週間も経てばそこは粘膜ですっかり覆われます。

p176
スウェーデンでは国をあげて虫歯の撲滅運動に取り組んだときに、「土曜日にはキャンディーを」という標語を掲げました。[…]虫歯予防のためには甘いお菓子は食べないほうがいいのですが、子供はキャンディーなどの甘いものが大好きです。成長するためには身体がカロリーを求めているでしょうし、甘味は心の安らぎにもなります。それをまったく禁止するのではなく、土曜日になったら親と一緒にお菓子を買いに行くのです。親に決められた金額で、買えるかぎりのキャンディーやチョコレートを買い、日曜日の夜までに買ったお菓子を好きなだけ食べて、残ったお菓子は没収します。そして、次の土曜日までは甘いお菓子を我慢するわけです。

p180
日本の場合、フッ素を水道水に入れるのは身体に害があるという反対論があり、行われていませんが、アメリカやオーストラリア、アイルランドでは水道水の中にフッ素を入れて、虫歯予防を行っているのです。

p183
歯を残すことに重点を置かない歯科医にかかると、残せるかもしれない歯を次々と抜かれていって、入れ歯や部分入れ歯になり、最後には歯をすべて失い総入れ歯になってしまうこともあります。

p191
日本は病気を治してくれる医師が一番いい医師と思われていますが、フィンランドでは、もっともいい医者は「病気をつくらない医師」、普通の医師は、発生してしまった「病気を治す医師」といわれています。