『サピエンス全史』の中で幸福の薬についての話があったが、その真逆の世界を描いた『トゥモロー・ワールド』を思い出したので、久しぶりに観返してみた。この映画の公開当時学生だった私は TOHO シネマズ梅田で鑑賞した記憶がある。

Children of Men (2006) – IMDb
http://www.imdb.com/title/tt0206634/

いやーな話だよ!

ディストピアについての物語なので当然なんだけど。2027 年が舞台だから、あと 10 年でこういう世界がやってくると考えるとぞっとする。移民が増え続けるイギリスの現状からすると、この映画は現実的な恐怖なのだろう。

ショッキングなシーンが多い。展開上何が起こるのかも予想できないし。私が映画館で観たときは相当衝撃を受けたと思う。

そういう絶望の中で、本作は<キリストの誕生>のメタファーになっているのは明らかだ。子どもを見たとき十字架を切る人もいた。手を差し伸べる人もいた。主人公が “Oh, Jesus.” と言ったのも偶然ではないと思う。

評価:5/5