【 ネタバレ注意 】

本作はネタバレすると面白みが半減するので、いつもは書かない「ネタバレ注意」を始めにしておきます。本当は私は、ネタバレっていうのはあらゆるレベルで存在するので、「ネタバレ厳禁!」という思想は意味がないことだと思っているんだけどね。

想像以上にすごい話だった。ドンパチはないし、大災害も起きない。でも、壮大な物語だった。

最初のほうは不気味な雰囲気だし、何が起こるか分からないからのでこわかった。

私は大学、大学院で言語学を学んだので、言語学が人類を救うというモチーフはすごく好きになれた。そう、大事なのは力じゃなくて、知なんだよ。

最後に「そういうことね!」と分かるので、カタルシスもあるし、いろいろと見応えがある。なぜ宇宙人がタコ型なのかもあとで気付いた(たぶん8本足の8が横に倒すと無限になることと掛けているんだと思う)。子どもの名前があれだったり、中国のリーダーがゴールドの携帯電話だったり、細かい小ネタも面白い。

小難しい話のようだけど、冒頭で「私たちは時間に縛られている」というモノローグからどういう話か想像できるし、子どもに「物理学者のお父さんに聞いて」と言っていることから、あれは回想ではない、という視差があったり、分かりやすくできている。

ただ、ジェレミー・レナーがいる意味があまりないような・・・。

評価:5/5